パソコンでゲームをプレイする場合は
グラフィックボードという部品が必要になります。
ただ、ゲームをしない場合でも
グラフィックボードはあったほうが良いでしょう。
本記事では、グラフィックボードの必要性とメリットとデメリットや
パソコンにグラフィックボードを取り付ける方法などを紹介していきます。
グラフィックボードって何？
グラフィックボードとは、画像や映像を映し出すための部品です。
ただ、グラフィックボードが付いていないパソコンでも
画像や映像は映し出すことが可能です。
グラフィックボードが付いていない状態で
画像や映像を映し出す機能を「内蔵GPU」と呼ばれています。
グラフィックボードのことを
「分離GPU」とも呼ばれているのです。
それぞれのGPUの違いについては
以下の表を参考にしてください。
| 内蔵GPU | 分離GPU | |
| 処理性能 | 低い | 高い |
| メモリ | メインメモリを使用（CPUと共有） | GPU専用のVRAMを使用 |
| 費用感価格 | 追加費用なし | 高額 |
| 消費電力量消費電力 | 少ない | 多い |
| 用途 | メールやインターネット、動画視聴などに対応 | ゲーム・ クリエイティブまで対応 |
上記の表を見る限りでは、グラフィックボードのほうが
画質の面においては優れているといえます。
内蔵GPUはゲームをプレイするためのものではなく
単にパソコンで行う作業をモニターに映し出すというのが目的なので
そこまでの性能は必要ないということです。
グラフィックボードはどうして必要？
簡単に言えば、内蔵GPUで処理できない作業をする場合は
グラフィックボードが必要になるケースがあります。
ゲームをプレイするということ自体は
作業のうちに入りませんが動画編集や画像作成など
そういった作業をする場合は必要になるケースもあるのです。
グラフィックボードの必要性はプレイしているゲームの推奨スペックが
指定しているものより劣る場合は、グラフィックボードが必要になります。
たとえば、原神というゲームをプレイする場合は
以下のようなスペックが必要になります。
原神の推奨スペック
| OS | Windows 7 SP1 64-bit Windows 8.1 64-bit Windows 10 64-bit |
|---|---|
| CPU | Intel Core i7（第4世代以上）及びより優れた性能をもつもの |
| GPU | NVIDIA GeForce GTX 1060 6GB及びより優れた性能をもつもの |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | 30GB以上の空き容量 |
基本的に原神をプレイする場合はCPUもGPUも
かなり低いスペックでも問題がありません。
筆者も原神をプレイしていますが
パソコンの構成配下の通りです。
gpu：GTX 1050
メモリ：16GB
ストレージ：500GBSSD
リフレッシュレート：74Hz
以上のような構成と設定をしています。
上記のような構成でも、原神はストレスなくプレイが可能ですし
それなりの画質でも楽しむ事が出来ます。
ただ、高画質でプレイすると
カクつくことがあるのでお勧めはできません。
ちなみに、原神の必要スペックは
以下の通りです。
原神の推奨スペック
| OS | Windows 7 SP1 64-bit Windows 8.1 64-bit Windows 10 64-bit |
|---|---|
| CPU | Intel Core i5（第4世代以上）と同じ性能を持つもの |
| GPU | NVIDIA GeForce GT 1030 |
| メモリ | 8GB |
| ストレージ | 30GB以上の空き容量 |
原神の必要スペックはローエンドのゲーミングパソコンでも
十分に楽しめる感じになっています。
筆者が所有するレベルインフィニティCクラスも
販売当時は10万円以下で販売されていたようです。
つまり、10万円以下のゲーミングパソコンでも
十分に動作するということになるでしょう。
ビジネスパソコンにグラフィックボードを入れて
原神をプレイができるか試したところプレイは可能でした。
なので、筆者的に言わせれば
別にゲーミングにこだわる必要もないということになりますね。
パソコンにグラフィックボードを取り付けるメリットとデメリット
パソコンにグラフィックボードを取り付けるメリットやデメリットは
いろいろとあります。
次は、パソコンにグラフィックボードを取り付けるメリットとデメリットについて
紹介をしていくことにしましょう。
パソコンにグラフィックボードを取り付けるメリット
シンプルに言えば、「画質の向上」「ゲームをプレイできる」などです。
グラフィックボードを取り付けるメリットで
画質の向上にはドラマやアニメなど映像を楽しむ場合も
その映像の美しさが強調されるのは間違いありません。
ネットには「GYAO!」や「ABEMA」という無料動画配信サイトがありますが
そういうサイトを利用する場合もグラフィックボードは威力を発揮します。
グラフィックボードが取り付けているかいないかによって
映像の美しさは格段に違うのです。
また、画像編集ソフトなどや3Dデザインソフトなどの処理も
スムーズに行うことができるので快適な作業が期待できます。
内蔵GPUの場合はソフトの動作が遅すぎるので
作業がスムーズに行われないことが多いです。
ゲームをプレイするという場合でも
ゲームメーカーが指定しているグラフィックボードの性能を満たすために
グラフィックボードが必要になるというケースもありますね。
パソコンにグラフィックボードを取り付けるデメリット
グラフィックボードを取り付けるデメリットは
「熱が発生しやすい」「消費電力が高い」ということです。
高性能なグラフィックボードになればなるほど
熱が発生しやすくなりますし消費電力が高くなります。
hp prodesk 400 g6 sffにグラフィックボードを取り付ける手順
ビジネス系パソコン「hp prodesk 400 g6 sff」に
グラフィックボードを取り付けてみました。
取り付けたのは「MSI」のGT1030です。
手順１：アクセスパネルを外す
hp prodesk 400 g6 sffのアクセスパネルを固定しているのは
星形のネジなので専用のドライバーで外します。
背面にあるネジをすべてはずし
パネルを後方にスライドさせて引き上げれば
パソコン本体から取り外すことができるでしょう。
手順２：スロットルカバーを取り外す
アクセスパネルを外したら
スロットルパネルを外します。
スロットルパネルを外す前に
スロットルパネル上部にある「リリースラッチ」を
外側に回転させましょう。
そして、スロットルパネルにマイナスドライバーを使い
取り外しましょう。
スロットルパネルを取り外すと
二度と元には戻らないので失敗は許されません(笑)
手順３：グラフィックボードを取り付ける
次に、グラフィックボードを取り付けます。
PCIExpress×16に取り付けますが
hp prodesk 400 g6 sffに限っては
取り付け位置が見えにくい場合がありますね。
差し込みにくいですが、奥までしっかり差し込まないと
ちゃんと認識しないこともあるので要注意です。
hp prodesk 400 g6 sffでも原神がプレイできた！
hp prodesk 400 g6 sffにグラフィックボードを取り付け
実際に原神というゲームをプレイしてみました。
画質は「高」でも問題なく動作しましたし
カクつくこともありませんでした。
動きもスムーズですし
戦闘も得に動作が停止するということはありません。
普通にゲームをプレイすることができたので
ストレスはたまりにくいといえます。
ちなみに、内蔵GPUではプレイすることができませんでした。
グラフィックボードの選び方
パソコンに適したグラフィックボードを選ばないと
必ず公開します。
次は、パソコンに適したグラフィックボードの選び方について
お伝えをしていきます。
プレイするゲームで選ぶ
プレイするゲームによって指定されるスペックが
まったく異なります。
低スペックのパソコンでもプレイできるゲームなら
内蔵GPUでも問題はありません。
しかし、高スペックを要求するようなゲームの場合は
グラフィックボードが必要になるケースもあるのです。
ゲームなどをプレイする場合に処理が重くなる場合は
fpsが低いということが考えられます。
なので、性能の高いグラフィックボードを使用すると
処理速度も向上するので動作は改善されるということになります。
ちなみに、fpsは1秒間に画像を表示できる速度のことで
数字が高いほど滑らかな動きが可能となるのです。
各ゲームのおすすめ出来るグラフィックボードは
以下の表にまとめてみたので参考にしてくださいね。
| ゲームタイトル | おすすめグラフィックボード |
| サイバーパンク2077 ARK:Survival Evolved Flight Simulator |
RTX 4090 RTX 4080 RTX 4070 Ti RTX 3080 Ti / RTX 3080 RTX 3070 Ti / RTX 3070 |
| APEX Legends 144fps The Cycle: Frontier RUST PSO2 NGS FF14 Escape from TARKOV |
RTX 3060 Ti / RTX 3060 |
| APEX Legends VALORANT 144fps PC版 モンスターハンターライズ FF15 マジック：ザ・ギャザリング |
RTX 3050 / GTX 1660 Super |
| VALORANT Rainbow Six Siege FORTNITE Overwatch FF14: 暁月のフィナーレ 原神 Grand Theft Auto V 黒い砂漠 PUBG |
GTX 1660 / GTX 1650 Super GTX 1650 / GTX 1060 GT1030以上 |
メーカーやシリーズで選ぶ
グラフィックボードには、「NVIDIA」「AMD」というGPU製造メーカーがあります。
「NVIDIA」「AMD」などのGPUを使って
複数のメーカーが独自のグラフィックボードを開発し販売しているのです。
同じチップであってもたくさんのモデルがあるので
何を選べばよいのか初めての人にとっては悩むところではあります。
筆者がデスクトップパソコン「hp prodesk 400 g6 sff」に取り付けているのは
NVIDIAのGPUを使った、MSI製の「GeForce GT 1030」です。
ただ、「GeForce GT 1030」でもメモリがDDR4のバージョンと
DDR5のバージョンがあります。
同じ「GeForce GT 1030」でもメモリDDR4はDDR5のバージョンよりも
はるかに劣る性能を持っています。
なので、グラフィックボードを選ぶ場合は
色々な評価を見たりレビューを見たりしてから決めると後悔は少ないでしょう。
パソコンケースで選ぶ
グラフィックボードを選ぶ場合に
最も重要なのがパソコンケースで選ぶことです。
たとえば、筆者のデスクトップパソコンのように
スリムタイプのパソコンの場合はロープロファイルの
グラフィックボードしか取り付けることができません。
しかも、hp prodesk 400 g6 sffの場合は
幅の薄いグラフィックボードじゃないと電源ユニットに接触して取り付けできません。
なので、筆者は幅の薄いタイプのグラフィックボードを探し
現在のグラフィックボードを選びました。
また、hp prodesk 400 g6 sffの場合はPCI Express×16に
グラフィックボードを取り付ける場合は電源ユニットとの幅も考慮して
探す必要があるのです。
筆者がいろいろと調べた中ではhp prodesk 400 g6 sffの場合は
「GeForce GT 1030」でメモリDDR4しか取り付けられない感じがしました。
筆者の探し方が悪かった可能性もあるので
ほかにも探してみると良いかもしれません。
ミニタワータイプのパソコンの場合は
特に幅は気にする必要はありません。
電源ユニットの容量で選ぶ
グラフィックボードの性能が高くなるにつれて
消費電力も上がっていきます。
メーカー製パソコンの場合はパソコンのコンセプトによって
電源ユニットの上限が決まっているので注意が必要です。
たとえば、hp prodesk 400 g6 sffの場合は軽い事務作業前提で開発されているので
ゲームをプレイするというのはメーカーにとって想定外です。
一般的な作業をする前提のパソコンの電源ユニットは
基本的に容量が低いケースが多いといえます。
グラフィックボードに補助電源ピンがない場合は
電源ユニットの容量オーバーになるので起動しなかったり
強制的にシャットダウンする症状が出るでしょう。
グラフィックボードの性能が高ければ高いほど
ゲームをプレイする場合において有利になります。
ですが、電源ユニットを無視したグラフィックボード選びをすると
パソコンを使用することさえも難しくなるでしょう。
そうならないためにも、電源ユニットのスペックを考慮しつつ
グラフィックボードを選ぶようにしましょう。
hp prodesk 400 g6 sffの電源ユニット
ちなみにhp prodesk 400 g6 sffの電源ユニットは
以下の通りです。
| 電源 | 180W 80PLUS GOLD 認証電源ユニット （電源変換効率90% 以上） |
| 最大消費電力 | 約67W |
| 標準消費電力 | 約11W |
見出し5：ゲームしないのにグラフィックボードは必要？
モニターにHDMIの端子しかない場合は
グラフィックボードは必要になるかもしれません。
HDMI変換アダプターを使用するほうが
費用を大幅に抑えることができます。
HDMIアダプターについては
以下のページで詳しく紹介をしているので参考にしてくださいね。
→VGA（D-sab）からHDMIに変換する方法！後悔しないHDMI変換アダプターの選び方はある？
ほかにも、ゲームをしないのにグラフィックボードが
なぜ必要なのかと言えば、動画編集時の負担を減らすためでもあります。
また、内蔵GPUによっては動画編集ソフトが起動しないケースもあるので
グラフィックボードは必要になるケースもあるのです。
動画編集で作成した動画を一つのデータにすることを
「エンコード」と言います。
グラフィックボードがない状態でエンコード作業をする場合は
かなり時間がかかってしまうのです。
しかし、グラフィックボードがあるおかげで
エンコード作業は通常より半分の時間で完了します。
動画編集作業をする場合は
動作を軽くしたい目的でグラフィックボードを取り付けるケースのほうが多いです。
まとめ
基本的にグラフィックボードはゲームをするために
取り付けるだけではありません。
パソコンにとって負荷が重いソフトを動作させるために
グラフィックボードは必要不可欠な存在になっているのです。
動画編集などをする場合も
ふらふぃっくボードがあるのとないのとでは
作業がはかどるスピードもかなり違ってきます。
筆者の考えは、「動画編集をする人」「ネットゲームをプレイする人」は
グラフィックボードの取り付けを検討するほうが良いでしょうね。
